ジャンボ!これで振り返りブログ最後です
みんなの体験談を紹介していきます!今回が一番見てほしい!
内容は…
①キリマンジャロ登山をするきっかけ
②出発前の不安
③準備してよかったもの、いらなかったもの
④ツアーに参加して感じたこと、一番印象に残っていること
⑤下山して今感じること、得たこと
⑥次に行きたい人へ
について書いています!私達の思いや、登山エピソード盛りだくさんです
最後には一番好きな写真を選びました!
◆マサンジャ◆
①2015年にタンザニアスタディーツアーに参加しました。その時の仲間との経験、現地の人の優しさや陽気さが頭に焼き付いて、日本で何もかもが手につかなくなってしまいました。もう一度あの場所に行きたい、あの本当に幸せだった場所。と思い、タンザニアに再び行くことを決めました。何をしようかと考えたとき、頭に浮かんだのはキリマンジャロでした。他の人とは違うことをしたい、でっかい面白いことをしたいと思い決心しました。
②正直、不安だらけでした。でも、経験者の話を聞いたり、登山経験豊富な仲間に質問攻めをし、出発時にはあまり不安はありませんでした。現地でも不安なく思いっきり滞在を楽しめました。
③出発前にランニングを多少しました。あまり沢山はトレーニングできませんでしたが、7日間の長い行程で疲労もたまりますし、肺活量を上げるという意味でもトレーニングしていて良かったなと思いました。装備はほぼ最小限で持って行ったのですが、行動食は必要だと思いました。寝袋は念のために2つ持っていきましたが、十分に着こんで寝たので必要なかったです。
④常に眼下に広がる絶景に圧倒されていました。日本では絶対に見られない景色を共に挑んだ仲間たちと見られたことが一番の思い出です。登りながらスタッフが歌ってくれたりして、本当に楽しく幸せな時に何度目が潤んだかわかりません。
登山中、道は果てしなく、人間はすごくちっぽけに見えるんです。でも、ゆっくりゆっくり一歩づつ歩いていくと気付いたときにはキャンプが目の前にあったりするんです。人生もそんなもんなのかなとか思いながらひたすらに登っていました。本当にいろんなことを考えていました。
⑤キリマンジャロ登頂なんて全然すごいことじゃないと今思っています。1年前には自分がやるなんて考えもしなかったことがすごいことじゃなくなっている自分にビックリしています。テーマにある、「想像もしない自分に出会う」出会えました。実はすごい、できないって思っていることもやってみればできてしまうことなのではないかと今思っています。これから僕はアグレッシブに挑戦していきたいと思います。
⑥キリマンジャロ、本当に素晴らしいところです。アフリカのてっぺんに行くなんて全然すごいことじゃない。ぜひぜひ、自分の行きたいという感覚に任せて挑戦してみてください
◆さとみ◆
①大学生の間に思い切った経験をしていない、と思って何かやりたいって思って興味を持ちました。周りをびっくりさせるような、面白いことをしよう思いました。あと、「自分を変えたい。」っていう思いもありました。
②不安なんて感じてる暇があんまりありませんでした。わたしは就活生だったこともあり、この10日間においていかれないように準備するので精一杯でした。計画性のない自分の性格も原因のひとつですが。もっと、不安になっていっぱい調べたり、準備したりして、出発前のドキドキを楽しみたかったな、とちょっと思います。持ち物については、ミーティングで何回か話してアドバイスもらったし、店で必要だろうと言われたものは買ったし、あんまり不安になりませんでした。
③カップ麺を持って行ってよかったな、と思っています。基本コックさんが美味しいご飯作ってくれるんですが、だしの味を感じるとホッとするので、小さいカップ麺はよかったです。
高校時代に使っていた、厚手のウィンドブレーカーはとてもよかったです。夕方寒かったときや、アタックのときにちょうどよかったので!回路をたくさん持って行ってしまったんですが、持つタイプのカイロはいらなかったです。貼るタイプをもらってお腹にはったら、調子よかったので、貼るタイプの方が重宝すると思います。
テントシューズは一回も履きませんでした。テント内はくもこもこの靴なんですが、厚手の締め付けがきつすぎない靴下を履いて寝るので快適でした。
常備薬で頭痛薬は持って行ったのですが、お腹系でビオフェルミンか何か優しいやつを持っていけばよかったと思いました。食も変わるし、環境も変わるし、腸が結構敏感になりやすいと思います。
洗い流さないシャンプー的なの持って行きましたが、気やすめにしかなりませんでした。ただ、髪が引っかかるのがちょっとましになったので、効果0ではないですが。
④お腹いっぱいなのに、皿が空いていると「おかわりするか。」とニコニコしているジョンのキラキラした目。しっかり食べたか見張っているキムのギラギラした目。結構印象的でした。高校の部活のとき以来の食べることへのプレッシャーでした。しかも、山は食欲落ちちゃうし、大変でした。でも、もりとさんのチリソースをかける量が一番異常で、びっくりしました。
ガイドやポーターさんがかっこよすぎでした。すごい苦労して、登っているのに横をポーターさんがさーっと通り過ぎていく姿。ガイドさんが歌ってくれた歌も最高でした。どういう意味かさっぱりわかりませんが、登っている時に歌を聴いて元気になりました。歌の力、感じました。
キリマンジャロ登山という結構挑戦的な体験をする人は、ほんとうに個性が強いと感じました。みんな自分のペースをしっかり持っているんです。協調性にかける部分はあったかもしれないけれど、そこは元気なリーダーともてぃさんがまとめあげてくれました。みんなと話していて、共感することよりも、びっくりすることがいっぱいありました。こんなにおもしろいメンバーに出会えただけでも、このツアーに来た意味はあったかな、と思っています。
わたしは、毎日何時間かは気持ち悪くて、とても苦労して登頂しました。自分のリュックも半日ずつくらいしか持ってません。歩くの遅くてたくさん迷惑かけたし、心配もかけました。自分だって苦しいのに、声をかけ続けてくれて本当にありがとう。苦いのを共にした仲間もいました。苦しいけど登り続けるとこをみると、わたしもやるしかないと思えました。ありがとう。自分の力では歩みを止めてしまいそうなわたしを、引張って上まで連れて行ってくれたガイドさんたちにも感謝です。苦しい時、支えてもらった記憶は忘れられないものになりました。
⑤ 「自分を変える。」というようりは、「自分を知る。」ことができたと思います。わたしは、結構高山病にも悩まされて、苦しい登山になってしまって、心の中であきらめたいと思ったときもありました。弱いな、と感じました。もちろん、無理するのはダメなんですが、わたしがあきらめそうになるときは、まだ無理するときだったかなって下山してから思っています。今は、ああだったこうだったって思うんですが、やってる最中は必死なので、本当の自分の姿が分かってきます。
⑥キリマンジャロ登山は本当に楽しいです!苦しいのも全部含めて楽しいです。苦しいとき、人に優しくしてもらった経験は暖かい思い出になりました。ばてて、荷物持ってもらって死にそうな顔している写真はあとからみると、おもしろいです。もちろんこれから行くなら、トレーニングして、景色を楽しめるようにするのをお勧めしますが。わたしみたいに体力ない女子も登ってしまったので、思っているよりはハクナマタタな山です。行ってみる価値はある山です。ガイドさんたちを信じて、ついていけば、なんとかなります。ハクナマタタ!の精神でぜひ、楽しい登山をしてきてください!!
◆ひとみ◆
①facebookでたまたま見つけたました。ほんとに運命的な出会いだったと思っています。motiprojectのことも知らなかったので、限界突破と初心者でも登れるという言葉に惹かれました。登山も初心者ですし、体力にも自信はありませんでしたが「かっこいい」この思いだけで参加を決めました。また、大学生のうちになにか大きなチャレンジをしてみたかったのでおもわず飛びついてしまいました。
②高山病がほんとに不安でした。母が富士山で高山病にかかり、ひどい目にあった話をきいていたのでびびっている部分が多かったです。しかし、一週間お風呂に入れないことなどはそんなに不安ではなかったです。
③準備してよかったものはカップ麺です。山でほんとに食欲ないときに日本でも食べなれているものなら、頑張って食べられました。
いらなかったと思うものは、多すぎるおやつです。おせんべい・クッキー・グミ・タブレット・ちーかまと山ほど持っていきましたが結局半分以上は残ってしまいました。
④ステラポイントの手前からウフルピークまでです。最後の最後がほんとに辛くてしんどかったです。今まで弱音なんてはかなかったけど、どんどん弱音が出てきました。涙も。もう目の前に見えてるのになかなかたどり着けなくて、あと少しがほんとにあと少しが大変でした。でも、なにが何でも登頂するって決めていたので意地と根性で登りきりました。
⑤あぁ、できちゃったなって思いました。周りに大反対されたけど、登頂できたし元気で帰ってこれた。今まで何をやっても失敗だった自分でもできるんだって。
ほんの少しだけど、自信になりました。やってみないとわからないってこういうことなんだなって、実体験をもってわかりました。
⑥キリマンジャロ登山、ほんとにお勧めです。体力に自信がないとか全然関係ありません。あったほうが楽に登れますが、大丈夫です。
また、登山初心者だと周りに反対されるかも知れません。わたしは大反対されました。キリマンジャロ参加をめぐり父と初めて本気でぶつかりました。結局、最後まで認めてもらえませんでしたがそれでもわたしは行きました。縁きるぞって言われたけど参加を決めました。誰になんと言われようと自分の意思で参加できます。自分で決めました。だから、親が反対したから諦める必要はないと思います。無事に帰ってきたら認めくれます。
そして、素敵な仲間に出会えます。ほんとに最高の仲間です。一生の仲間です。
わたしは、この出会いにこころから感謝してます。
ぜひ、挑戦してみてください。最高の冒険が待っています。
◆リロ◆
① きっかけは、周りがやったことなさそうなことやってみたい、という興味本意でしかなかったです。それが山に登ることだったり、アフリカに行くことだったりして、全ての希望の先にあったのが、キリマンジャロでした!!!
② 出発直前はワクワクよりも不安が大きかったです。正直、高山病大丈夫なのか、登山初心者なのに登れるのだろうか、食事は口にあうのか、寒いのか、暑いのか、飛行機ちゃんと飛んでくれるのだろうか、根本的にこの時期をキリマンジャロに費やしてよいのだろうか、不安でいっぱいでした。
③ キリマンジャロ登頂成功には、準備は必須だと思います。それは荷物であったり、体力であったり、メンタルであったり….その中で一番あってよかったのは、のど飴セットです。コースによって砂埃がすごいし、乾燥しているしで、鼻がだいぶやられました。でものど飴とか、喉ぬーるスプレーと気合で治しました。逆にいらなかったものは、大量の行動食です。たぶんメンバーの中で一番持っていかなかったけれど、なくても大丈夫かなと感じました。ただ私はご飯をたくさん食べるほうだったかもしれないです。歩いている時はお菓子よりも次のご飯はなんだろうかと、ご飯のことばかり考えていました。
④ 印象に残っていることは、ポーターさんの支えです。私たち8名の登頂成功させるために30名近くのポーターさんがついてくれました。そして彼らには一人一人役割が決まっています。毎日ご飯を作ってくれたり、荷物を運んでくれたり、テントを立ててくれたり、励ましてくれたり、真剣に体調管理をしてくれたり…ビジネスの要素があるのかもしれないけれど、彼らの支えがなかったら、登頂成功はあり得なかったです。
⑤ キリマンジャロ登頂をしてみて感じたことは、やってみないとわからない、ということです。登頂する前にメンバー同士でミーティングやSkypeで不安を解消しあったり、ネットや本で情報を集めたり準備しましたが、実際に登り始めないと、初心者の私にはわからないことだらけでした。頭で考えているだけじゃなくて、やってみる、食べてみる、動いてみる、声に出してみる…その手段は数え切れないほどあると思います。有限の時間の中で、今やれることは今やらなきゃということをより強く認識させてくれました。
⑥ やりたい、と思った時がチャンスです。やりたいけれどお金がなくて…やりたいけれど時間がなくて…いくらでも理由はつけることは可能ですが、やりたいと思った時ほど、やる気に満ちていることはありません。そして何事も全力でやればやるほど満足度は高くなると思います。やる気と満足度が最大値になる時というのは、まさにやりたいと思った時です。そのチャンスを是非逃さないでほしいと思います。私も、時間もお金もなかったですが、挑戦して何一つ後悔はしていません!不安も心配もあるかと思いますが、それ以上にこの体験は価値のあるものだと思います。是非、ネットで検索ばかりしていないで、挑戦してみてください*
ラバタワーから下っているときの景色。
標高、崖具合、今まで登ってきたのに下るのか…という思い、これまでの辛さが混ざって、一番衝撃を与えてくれるポイントでした。まさに気持ちはスーパーマリオ!
◆こすけん◆
①一言で言うとマサンジャと二人での思いつきです。昨年、タンザニアに行き、多くのことを学び、感じることができました。そうした中で、キリマンジャロは見るだけで終わっていたので、心残りとなっていました。その心残りが、爆発して、キリマンジャロツアーが生まれ、登頂しました。
②実際、日本では1400mぐらいしか登ったこと無かったので、5000mを超えることの未知の世界で、全く何が必要であり、分からないことが不安そのものでした。
③人によってこれはいろいろだと思います。ただ一つ言えることは、「これがあれば、便利だなともう」モノは大概必要ないモノ(鞄から出すこともないモノ)でした。
④登ったこともよりも印象に残っているのですが、それより、多くの仲間と支え合い、辛い状況を乗り越える仲間の存在がいたことです。キャンプ最後の晩の星空の下で話し合った場面は一生の思い出です。
⑤「夢や目標は現実にすることができる!」です。思いつきを言葉にし、周りの連れに発信するそれだけで、一歩踏み出したことになり、多くのチャンスが舞い込み、夢や目標が現実になりお応援してくれる友がいることに感動を受けつつ、挑戦することの素晴らしさ実感しました。
⑥少しでも今に疑問を感じるならば、「あ!」と直感に来たならば、小さな声でいいので発言し、行動してみてください!その一歩が、大きな歩に変わります。キリマンジャロじゃなくでもいいです!
自分自身に問いかけて、これを言うものに挑戦してください!
失敗してもいいと思います。挑戦しなかった後悔しないでください!
きっとこの体験記を読んでくださっている皆様には、挑戦する力があると思います。少しでいいので行動してみてください!行動したものには必ずチャンスが訪れます。自分の限界を超えてください
◆もりと◆
① キリマンジャロは七大陸最高峰の中の一つであり、冒険家を志す私にとって何時かは必ず行ってみたいと思っていたからです。
私は大学で国際地域開発学科というところに所属しており、発展途上国の開発援助について勉強をしています。19歳でヒマラヤ遠征のためにネパールへ行ったとき、途上国で起きている貧困の現実をその目で見ると、自分は彼らに一体何ができ、何をしたら良いのか悩みました。彼らの境遇を他所にして、ただ現地へ行き山に登るだけでは何の改善も望めません。しかし、そういった状況を世界中のもっと多くの人達に知ってもらえたのなら、何かを変えるきっかけをつくることが出来るかも知れません。その架け橋として登山は大きく貢献できるはずだと思います。なぜなら、山という素晴らしい自然の姿とそこに暮らす人々の生活を世界中の人に一緒に伝えることが出来ると思うからです。
②現地の人たちとのコミュニケーション。登山中の体調管理、高山病などです。
③昼間に日が射すと暑かったが、朝夜はとても冷え込むため、厚手のダウンジャケットや毛下着は重宝します。行程全般の要所要所で足場の不安定な崖や岩場、砂礫地などがあり、高いグリップ力の保持、捻挫や砂・泥の侵入防止のためにもハイカットの登山靴を履いていて良かったと思います。頂上アタック時には風が強く寒いので、保温のための目出し帽、スキーゴーグル、テルモス(保温瓶)がとても役立ちました。また、砂礫地を長時間歩くことからスパッツ(ゲイター)の着用を推奨します。テント生活ではシュラフカバーと就寝時に履くテントシューズが保温に一役買いました。行動食では適度な塩気と噛み心地、満腹感を得られることから、柿の種(梅味)が最適解だという結論になりました。
装備面で不要と感じたものは特になかったが、甘くて硬いお菓子類やパサついたものは徐々に食べる気が起きなくなったように感じます。
④このツアーが私の人生にとって大きな分岐点となるかも知れず、遊びではない真剣なものである、ということを肝に銘じておくようにした。新しいことに挑戦する際に不可欠なのは、自分自身の判断を信じることの出来る力だと思った。そこで、これまで自分の行いを今一度省みるべき時だと思いました。
出発まで約4ヶ月となった今、山行計画、お金の工面、装備を揃える、トレーニング、仲間意識・チームワークの向上、ツアー終了後の行動予定などを考えるには、残された期間は決して長いとは言えません。そこで重要なのが限られた時間の中で、自分がいま何をしなければならないのか、何が必要で不要なのかということを自分の判断で取捨選択していかなければならない、ということです。自分に割り当てられた役目を果たさなければチーム全体に悪影響を与えます。まだ始まったばかりの段階ですが、私はその責任の重さを感じています。
⑤登山とは、人間の可能性をどこまでも追求し続けることであり、また、歩くことを通して美しくとも過酷な自然と共生する術を身に着ける最良の手段でもあり、必ずしも登頂することが絶対条件ではないと感じました。自分の体力的、精神的な限界に挑んでこそ、自然という中で自分自身の存在意義を確かめられるものなのだと思いました。
⑥ツアーは全員がチームとして行動することになりますが、それぞれがみな違った目的を持って参加していることと思います。例えば、アフリカ最高峰への登頂、限界への挑戦、大自然の中でキャンプをしたい、異文化情緒を体験したい、といった確固たる理由があるのではないでしょうか。たとえ自分と相手の理念が違っていたとしても、そのことを批判したりする権利は誰にもなく、相互の目標を尊重しあうことが大切だと思っています。
地球は広く、多くの謎に満ちた世界が待ち構えています。思い切って一歩踏み出してみると、そこには今の人生に繋がる出会いや出来事があったなんてことはよくある話です。最初の一歩を踏み出せばそこから自ずと道は開けてくるものです。小さな勇気に無限の可能性が秘められているとは、なんとも素晴らしいことではないでしょうか。
My Best Shot
3/26 ウフルピーク(5895m)にて
◆たくや◆
キリマンジャロ体験談
~~大地と天空の狭間で、生きる~~
高浜拓也
人類誕生の地とも言われる「地球の裂け目」、大地溝帯。そこに確かに位置する、アフリカ最高峰の頂、キリマンジャロ。麓に暮らすマサイ族はそれを「ンガジェンガ」、つまり「神の家」と呼びます。その言葉が指し示す山の秘める景色に、抗うこともできないほどの強い魅力、あるいはむしろ、確かな「引力」とも言えるものを感じていました。
「今行かなかったら、きっと一生行かない。」
そうして勢いで申し込んだことから、すべては始まりました。帰ってきてこれを書いている今も、その始まった道のりの途上で生きています。
今回の一連の登山は、僕にとって、「山行」なのか、「旅」なのか、「冒険」なのか。
今思い返すと、一番しっくりくるのは、「帰郷」でした。
自然と人間が調和して暮らすアフリカという地で、両者を切り離してきた近代化の産物としての高層ビル群、食品添加物、過剰な人間関係といったものから自由になっていくにつれ、より本来の人間らしい生活に戻っていく感覚がしました。こんこんと泉が湧くように、不思議な生命力が、体の内から外側から、あふれていました。
「自由」を意味するキリマンジャロの頂、Uhuru peak に無事たどり着いたその帰路で、植物さえも生息できない標高から、眼下や真横に広がる雲と太陽を見ていたとき、
「あぁ僕は、この景色を見たかったんだ」
ようやくにして、今回ここに来た理由が分かりました。
下界の色んな煩わしいものから自由になって、天空に近づきたいという感情、
その欲求が満たされたその時感じていたのは、雄大な景色への感動というより、「ここに戻って来たかったんだ」という、言いようもない安心感や居心地の良さでした。
「またいつか、そして今度はもっと、空に近づいていきたい。」
それは、現世からの逃避というよりもむしろ、人間の人生としての一つの道筋のように、今は感じています。
こんな感じで、不思議な経験をするキリマンジャロです。
わざわざこの文章を読んでいるほどなら、何か惹かれているものが在るはずです。
その心の声から目を背けずに、一歩踏み出して、その声の意味を確かめに行ってほしいなと思います。
「こんな自分では、登り切れないんじゃないか。」
そうかもしれません。
でも、それは大したことではないのです。
あの地に行き、しかるべき場所で何かを感じることに、
あなたにとっての意味があります。
◆マッサン◆
①大学生活の4年間の内に出来るだけ新しい事に挑戦したいという気持ちが頭の中にありました。海
外ボランティアへの参加、北海道へのツーリング、写真を始めるなど2年間の間に色々と行動に移
してきたつもりですが、その中でも登山はまだ挑戦した事がなく、目に留まった感じでした。せ
っかく本格的な登山をするならば、富士山を越えてさらに大きな山に登ってみたかったのもあり
、ツアー会社を探していた所このスタディツアーに辿り着きました。
②スタディツアー参加が直前に決まったため、事前にメンバーと顔を合わせる機会が殆どなかった
事、登山自体がほぼ未経験での挑戦となった事の二つが不安点でした。実際に登山中に高山病に
かかったりといった問題はありましたが、終えてからは非常に満足しています。
③【よかったもの】ホッカイロ。夜間は高度に関係なく寒かったので、お腹周りにホッカイロを貼
っておくとかなり暖かかったです。
【いらなかったもの】カメラの予備バッテリー。登山中どれだけバッテリーを使用するのかあま
り検討が付かず自分は5個用意していきましたが、結局の所2個で事足りました。カメラをかなり
使われる場合は必要かもしれないですが、休憩中などに写真を撮るくらいであればそこまで多く
持ち込まなくてもよいかと思います。
④集団で山に登り、またそれぞれが登山経験・体力にバラつきがあったため途中で体調を崩す人が
出てきます。そういった状況で声をかけたり、ペース配分を考慮したりといった細かな気遣いが
必要不可欠になってくると実感しました。自分自身、周りに助けられた印象が強く残っています
。そういう点で、協調性というのは非常に重要だと思います。
⑤登山がとても楽しいものだと気付きました。まだまだ経験は少ないですが、これから機会を作っ
て国内の山に登ってみたいと思っています。そして何より登頂成功したことで得られる達成感が
素晴らしかったです。自分へモチベーションを与えるきっかけになったと感じています。
⑥もしキリマンジャロ登山に興味があるのであれば、まず最初に参加を決めてしまうのが一番だと
思います。決して後悔するものではないですし、行動や結果は後から必ずついてきます!
いかがでしたでしょうか。これが私達の経験したこと、感じたことの全てです
これを見てキリマンジャロやタンザニアに興味を持っていただけたら嬉しいです。
6月19日の報告会では実際にメンバーがいます!生の体験談を聞くことができます!ぜひぜひ参加してみてください